先日のドライウォール研修の時(お昼休みの時間帯だった)、弊社のドライウォール職人が説明している際、神の手を持つサイディング職人(元暴走族のリーダー)が邪魔にならない様、後ろの方で一緒に熱心に聞き入っていた。

彼の仕事は外装工事。ドライウォールは内装工事であり、全く自分の仕事には関係がない。
通常の職人なら、昼休みは弁当を食べ一服し、昼寝がお決まりのパターンである。

彼の仕事ぶりは、母屋の隣で工事をさせて頂いた際、仕事の一部始終をご覧頂いていた安城市のI様のご両親からも高い評価を頂いている。お母様曰く「少々道を外れた人ほど、自分の道を見つけると本当に凄いですね」と仰って頂いた。

私が現場に行くと、ドライウォール職人とこのサイディング職人が一緒になって外部の詳細の納まりについて、施工詳細図を基に「もう少し大きい方がもっとバランスがいいじゃないか?」等、議論していることがある。時には、一度造ったものを壊すこともある。

一度造ったものを壊す。職人にとって最も嫌なことである。ドライウォール職人のアドバイスを聞き入れるには、信頼関係が成立していなければありえない。

今回のドライウォール研修の彼の姿を見て、職人同士の信頼関係の源を見た。

創業昭和四年 安城建築 浅井宏充