私の師匠でもある戸谷英世先生(世界の住宅研究家)によると、日本の住宅産業は米国に比べ、50年遅れているそうです。その最たるものが、日本では築十数年で資産価値がほぼゼロとなり、米国では年利6.5%で資産価値は上昇しています。(リーマンの様なバブルは除く)

戸谷先生は、日本の住宅を米国の様に資産価値が持続する様にしたいという想いで研修し続け、人生の大半を費やされてきました。米国の住宅産業をお手本にすることが日本の住宅産業を正しい方向へ導く最短距離だという結論に至ったからです。(日本の家全てを輸入住宅にしようという考えではありません。成功事例をお手本とすることの重要性を説かれています) そして結果的にそれが日本国民の豊かさに繋がっていくことを確信されていたからです。

以前、先生はユーザーの救済の為、大手住宅メーカーの弁護士6人を相手に先生お独りで戦われたこともありました。

先生の活動は現行の住宅産業の真逆のことも多く、業界からは猛烈な攻撃をされましたが、決して屈する事はありませんでした。先生に教えを頂き、間もなく20年経ちますが、先生は常に『日本の住宅産業を正しい方向へ導くこと』・『消費者の立場』を一貫して貫かれています。

先日、先生からお電話を頂き、『安城建築には正しい工務店経営を続けて頂きたい。それが研究成果です。』との言葉を頂戴しました。

以前、この日記でもご紹介しましたが、弊社のお客様であり、極めて頭の良い岡崎市のA様から、『住宅産業ほど勉強すればするほど解らなくなり、情報が不透明な業界は無いですね』と言われた際、安城建築の役割を再認しました。

安城建築は将来の日本の住宅産業を変えていくお役目を担っています。現状を変えていくことは、「幕末に皆が笑顔で暮らせる世の中にしたい」という志を持った坂本龍馬のように、時として反感を買う事もあるでしょう。しかし、その取り組みにはいつか必ず世の中のためになると私たちは信じております。

創業昭和四年 安城建築 浅井宏充