ゴールが安城建築に来たのは今から11年前。大府市のアピタ前のペットショップセコンドフジさん(安城建築のOBのお客様のお店)で柵越のゴールにじっと見詰められたのが最初の出逢いでした。ゴールという名前もお店に居た時からの名前で、店長の広瀬さんが付け親です。

今まで幾度と無く脱走を繰り返し、その度に家族総出で探し回りました。3回動物保護センターに保護され、迎えに行くと、ガス室に送り込まれるところだったことも知らず、しっぽを振っていました。

他にも2度程おまわりさんに保護されました。パトカーに乗った犬もそうそう居ないのではと思います。安城署に迎えに行くと、受付のひとが「皆(おまわりさん)から可愛がられていますよ」と言われ、警察署の裏の犬小屋へ迎えに行くとすっかりくつろいでいました。

又ある時は、アイシンさんの裏の家に迷い込み、家の方が親切に連絡をしてくれ、迎えに行くとちゃっかり餌までもらっていました。

人懐き易いゴールでしたが、夜の不審者にはちゃんと番犬の役目を果たしてくれます。時折、私や夏目さんに間違えて吠えてしまい、私や夏目さんだと判ると、顔を下に向けながら「うわぁ~、やべっ~。間違えて吠えてしまった!」と目だけを上目遣いにして申し訳なさそうにしていた顔がとても笑えてしまいます。

皆さんから可愛がってもらったゴール。残念ながら一週間前から体調を崩し、先週末天国へと旅立ちました。女性スタッフも懸命に介護してくれました。
何かとお騒がせなゴールでしたが、ゴールからは様々なことを学ばせてくれました。

『決して怒らないこと』
食べている途中の餌を猫に横取りされても怒ることはありませんでした。

『喧嘩をしないこと』
散歩中に他の犬とすれ違っても決して喧嘩することは一度もありませんでした。

『いつもやさしい顔でいること』
子供たちから「この犬、やさしそうな顔しているね」と言われていました。

『弱音を吐かないこと』
最後を迎える数日は、とても痛みを伴ったと思います。時折、足をバタつかせていていましたが、決して鼻をクンクンン鳴らすこともありませんでした。

『生き様を見せてくれました』
最後の日、立ち上がることも辛い状態で、事務所の裏口の階段の一番上に腰掛け、その一段下の段に前足を突っ張って座り続けていました。ゴールが亡くなった朝、「代表(安城建築の)として辛い時もあると思うけど頑張って踏ん張って」とゴールが身をもって教えてくれたと感じました。

今までゴールを可愛がって頂いた皆さん、本当にありがとうございました。

創業昭和四年 安城建築 浅井宏充