小牧市のK様から下記のお手紙を頂きました。(K様の許可済み)

つい先日のことです。朝、バスルームの掃除をしていた時に、外から小学校5.6年ぐらいの女の子の声が聞こえてきました。
「ほら、この家だよ。すごいいい家でしょう!ここにはヨハネさん(?)が住んでいるんだよ。いいなあ、私この家に住んで、ワンちゃんを飼いたい!」
どうやら他のお友達に我が家を紹介してくれていたようでした。その女の子の少し自慢げな声が私にはとても嬉しく感じました。彼女がいうように、ここに住んでいるのは”ヨハネさん”ではありませんが、恐らく小学生の女の子が我が家に抱くイメージは”外国人が住む家”なのでしょうね。
確かに我が家にはアメリカにいるのではないかという錯覚を起こしてしまうような”本物感”があると思います。

また、こんなこともありました。初めて新聞代を徴収するために我が家を訪問した新聞屋さん(50歳くらいの女性)は、私が玄関のドアを開けた瞬間に、「毎日新聞を配達する度に、一体どんなお嬢様が住んでいるんだろうと想像していたんですよ。想像していた通りの人でよかった!(多分、この部分は社交辞令だと思いますが・・・)」とおっしゃってくれました。我が家を見ながら、どんな人が住んでいるのだろうとイマジネーションをふくらませていただいていたなんて、何となくくすぐったいような幸せな気分になりました。

固定資産税の決定のため、我が家を査定してくださった市の職員の方は、ご自分の仕事を忘れてしまったかのように細部に至るまで見入って関心していました。その方の様子は、“査定”という仕事をする職員ではなく、1つの作品を鑑賞する1人の女性といった感じでした。そして、「こんな素敵な家は今まで見たことがないですね。”安城建築”という名前は聞いたことがないですが、どんな会社なんですか?この家を見た人は誰でも安城建築さんに建ててもらいたいと思うでしょうね」とおっしゃってくださいました。

いずれの出来事からも、我が家は“人の想像力を掻き立てる家”なのだろうと思われます。
一軒の民家が人の想像力を掻き立てるなんて素敵なことではないでしょうか。テーマパークでもない普通の住居なのですから。それは多分、安城建築さんの家は造った人の魂が
透けて見えるからではないかと思うのです。「一体、この家にはどんな人が住んでいるのだろう」「どんな会社がこのような家を建てることが出来るのだろうか」こういった疑問を見る人に抱かせるには家が造り手の人たちによってインスパイア(息を吹き込む)されていなければ不可能なことです。これまで例えば大邸宅を見て経済的な豊かさを羨むことはあっても、”どんな人が住んでいるのだろう”と純粋に興味を抱いたことは一度もありませんでしたし、”家”という建築物に、そこに住む人や、その造り手を想像させる力があるなどと考えてみたこともありませんでした。
それが今、自分の住むこの家によって”家”が持つ不思議なオーラに気付かせてもらえたなんて、本当に安城建築さんのお陰です。ありがとうございました。

想像力を掻き立てられたのは施主である私達も同様でした。主人も私も勤務先が遠いため、帰宅時間が遅く他の施主の方々とは違ってなかなか建築中に我が家を見に行くことが出来ませんでした。それでも週に何度か作業がとうに終わった夜、懐中電灯を片手に少しづつ出来ていく姿を見るのは本当に楽しみでした。ドキドキする胸の鼓動を覚えながらハンドルを握る感じは、まるで恋人に会いに行くかのような“ときめき”に似ていました。
階段の手摺りが一日にほんの少ししか進んでいないこともありました。
壁のペイントも2日でトイレだけなんていう日もありました。
職人さん達が仕事に情熱をかたむけ、妥協することなく丁寧に作り込んでくださった姿が目に見えるようでした。
木全さんが何度も何度もくり棒をはめては外し・・・という作業を繰り返してくださっただろう事、夏目さんが小さな筆で細かな装飾を塗り分けてくださった事も、この目で見たわけでなくても、その苦労された姿がはっきりと想像できました。
施主が見ていなくても、手を抜くことなく、誇りを持ってご自分の仕事に向かっている姿を想像出来る家がいったいどれ程あるでしょう。
建築中に現場に置いてあった、細部まで丁寧に丁寧に描き込まれていた内部装飾の設計図を見れば、現場監督の小鹿さんが長い時間をかけて描いてくださったことも容易に想像ができました。インテリアコーディネーターの田代さんから送っていただいた照明の手直し案(メール)は、夜中の1時過ぎでした。注文の多い私たちの要望を出来るだけ叶えるため、何度も外観を考え直していただいた手塚先生にも
多くの時間を割いていただいたことと思います。
スタッフの皆さんに、これ程時間と情熱をかけていただいた家なのですから、”造り手の魂が透けて見える”のは当然ですね。安城建築の皆様、本当にありがとうございました。
今までそれ程”徳”を積んできたわけではない私達が人生最大の買い物を安城建築さんにお任せ出来たのは、この上ない幸運でした。
階段を上る度、トイレに入る度、1つ1つの装飾を見る度、職人さん達のお顔を思い出しています。そしてお会いする度、建築への思いを少年のように語ってくださった浅井社長の熱い目も忘れることはないと思います。
初めてモデルハウスを訪問した日に何時間も話し込んだことが昨日の事のように思い出されます。貴社を含め、2社の間で施工業者を迷っていた時、一番の決め手となったのは専務さん(当時)の建築に対する情熱でした。浅井社長の情熱と良い家を造ってあげたいと思う姿勢があるから、”人の想像力を掻き立てる家”が出来るのだと思います。
どうぞこれから先、安城建築さんが発展していく中でもその情熱を持ち続けて下さいね。
そしてわが娘が何年か後に家を建てたいと思った時には、またぜひ素敵なお家を造っていただきたく思います。
その際にはよろしくお願いいたします。安城建築の皆様、本当にありがとうございました。

(輸入住宅マスター)先日、K様が瀬戸の見学会にお越しになられ、とても奥深いことをお話ししてくれた。

「大工さんが取り付けてくれた巾木(床と壁に取り合いに取り付ける材料)の小さなササクレやペンキ屋さんが巾木を塗る時に床に付いた小さなペンキの汚れを綺麗にすることがどうしても出来ません。これを見る度に大工さんやペンキ屋さんの顔を想い出します。綺麗にしたら、職人さんたちとの想い出までも消し去る様で・・・これが本当の手造という証ですから」

住宅づくりが車づくりの様に、完璧なクオリティに仕上げることがカスタマーズサービス向上の様とされてきたが本当は違うのでは?と感じた。勿論、クオリティは大切な要因であるが、本当の満足感はそこでは無く、造り手との関わりや想いこそが最大の顧客満足に繋がるのだと感じた。

創業昭和四年 安城建築 浅井宏充