開戦70周年を向かえ、中日新聞で特攻隊の記事が連載されています。生死の狭間を生きる少年たちの心の葛藤、朝から目頭が熱くなります。

私の知人のお父様は、特攻隊と共に飛び立ち、その戦果を調査報告し、帰還する任務で、終戦後、死ぬまでお父様は特攻隊の詳しい話は一切してくれなかったそうです。

死に逝く者も苦しく、生き残る者も苦しい。そんな時代です。

鹿児島県の知覧に特攻平和記念資料館があります。この資料館にはロングセラーの書籍『きけわだつみのこえ』(特攻隊遺書集)の原本が展示されています。

以前、平日の殆どひとが居ない資料館を訪れた際、初老のご婦人が独り、直立不動で涙を拭くことも無く遺書の前に立ち続けていた姿が鮮明に記憶に残っています。

今、私たちには、幸福ということが相対しにくい時代を生きています、この資料館は、如何に今の私たちが幸福かということを教えてくれます。

自分を律しなければ成らないと感じた時、私は再びこの資料館を訪れます。

創業昭和四年 安城建築 浅井宏充