国内外の住宅の研究及び御著書、セミナーの数、海外の住宅視察回数どれをとっても戸谷英世先生の右に出る方はまず居ないでしょう。住宅業界ではその存在は偉大であり、大手ハウスメーカーのトップも一目置いている先生です。

先日、先生のセミナーに参加し、僅かな時間でしたが先生とお話することが出来ました。あえて先生に『国内で最も優れている設計者・デザイナー(住宅)は誰でしょうか?』と尋ねさせてもらいました。普段でも建築士やデザイナーに対してとても厳しい評価をされ、これまでの先生の実績からしても戸谷先生ほど目の肥えた方も居ないためその答えはとても興味深いものでした。

(戸谷先生)『国内では手塚さんですね。あの人ほど謙虚に海外の歴史的なデザインをベースにデザインされている方は居ません。しかも依頼者の話をじっくりと聞かれ、デザイナーにありがちな押し付けが全くありません。私は浅井さんには手塚さんと共に造られた安城建築の今までの作品をまとめてホームプラン集にして欲しいと思っています。それを元に真似する会社も現れるでしょうが、良いものだから真似されるそれは名誉なことですよ。それによりこの国に住宅のレベルを上げることに必ず繋がって行くと私は思います』とお話されました。

手塚氏による弊社の作品も既に85棟を超え、あらためて手塚氏と共に仕事ができることに悦びを感じた次第です。

戸谷 英世

特定非営利活動法人(NPO)住宅生産性研究会(HICPM)理事長。日本の住宅産業の中核的役割を担ってきた中央官庁、地方公共団体、特殊法人、シンクタンク、民間企業に、約40年籍を置き、主として調査研究、行政、開発事業、住宅建設、建材流通と全分野に携わる。日本の住宅産業全体の中で、直接内部活動を経験してきた。その間、毎年米国・カナダを訪問するほか、海外生活を含め、欧米豪亜等、世界50余ヶ国を毎年平均4~5回訪問し、住宅に関係する調査をしている。断片的な情報も含め、見聞した経験、資料から、日本の住宅産業についての検討を行っている。

創業昭和四年 安城建築 浅井宏充