先日、あるお客様と外観デザインのお話した際、奥様は「格好よければ洋風でもいいと思います」と言われた。
私の意見を押し付けるつもりは全く無かったが、事実だけをお伝えしたいと思い、この様なことをお話しした。

現在、消費者のデザイン感性が急速に研ぎ澄まされていて、本物とそうでないものを見抜いてしまう様になってきた。例えば、ディズニーランドやユニバーサルスタジオ等の海外のデザイナーが設計したものと、そうでないものを簡単に見抜いてしまう。

格好のいい洋風住宅は、建てた瞬間は目新しいデザインで自己満足をすると思うが、おそらくデザインそのものが時の流れに取り残されることになると私は思う。ましてや、近所に伝統的なデザインをベースとした本物ができたとしたら必ず比較対照とされるに違いない。

安城建築としては、目先のお客様の満足よりも、長年に渡ってお客様の満足が持続するものをお造りすることがプロとしての責務だと感じている。

長年に渡って満足度が持続すれば、住んでいるひとも満足するし、造り手の我々も誇りを感じられるし、建て替えをしたいと思わないため、地球環境にもやさしい。いいこと尽くめだと思う。

創業昭和四年 安城建築 浅井宏充