日本でも近年家族のコミュニケーションを育む間取りとして、北米のオープンな間取りから学び、階段をリビングに設け、リビングやキッチンをオープンにする間取りが採用されるケースが多くなっている。(北米ではこの様な設計手法をオープンプランニングという)

日本のオープンプランニングと北米のオープンプランニングは少々違う。日本のオープンプランニングは「バ?ン」と広い空間を設けることにより、オープンで家族の顔が見える開放的な間取りと説明されている。

一方、北米のオープンプランニングは、例えて言うなら高級ホテルのロビーの様だと思う。オープンであるが腰壁や家具、観葉植物により、開放的でありながら隣のお客さんとは程よく区画され節度を持たせてある。

これを住宅のオープンプランニングに当てはめると、リビング・階段・ダイニング・キッチンは一見連続したひとつの空間に見えるが、アーチの垂れ壁や構造的に不必要だが、あえて化粧柱を設けたりし、建築工事でも各部屋に節度を持たせることが出来る。

そして劇的に魅力的な空間へと変身させてしまうのは、建築工事後のインテリアコーディネートやインテリアデコレーションである。能力の高いコーディネーターの場合、高級ホテルの様に招かれる方も豊かさを感じるオープンプランニングを実現することができる。

創業昭和四年 安城建築 浅井宏充