大工造作家具とはその名の通り、大工が手づくりする家具類のことです。本棚、テレビ台、収納棚、マントルピース、ドアヘッドなどは、建物に合わせて造り付け家具としてつくることで、雰囲気とのマッチングと、設置箇所に寸法をピッタリ合わせることで限られたスペースを有効的に使うことができます。

 

造作家具は、建物と同じように予算、要望、設置スペースといった条件の中で既製品にはない手づくり感と見た目のよさを表します。もともと施工図がないため、それぞれの家具類をつくるたびに現場監督やインテリアコーディネーターにより大工に渡す施工図が描かれます。それはコスト面、デザイン面、技術面を考慮しなければいけませんので、なかなか手間のかかる作業となります。したがって、人が考え、人の手によってつくられることになり、既製品では出せない魅力を感じることになります。

また大工造作家具はインテリアを構成する要素としての役割も担っています。単調な空間に、ちょっとした棚や台をつけるだけで雰囲気が変わるのです。