テレビドラマでブレークし、映画になったルーキーズ。どうしようもないヤンキー達
が熱血教師との出逢いにより甲子園を目指すストーリーである。ストーリーは極めて
シンプルだが学びの多い映画だった。

私ごとで恐縮だが、信用できないと感じた最初の大人は教員だった。大人の想像以上
に子供の感性は鋭く、教員の建前と本音を簡単に判別できてしまう。時折、ラジオで
流れる尾崎豊の「卒業」は妙に共感できる。

とは言うものの、自分が大人になったお前はどうだ?と尋ねられると苦笑いしたくな
る。反省すべき点が山ほどある。

天才アインシュタインや最先端の教育関係者は子供には無限の可能性があり、その可
能性を摘み取っているのは、我々大人だと言う。
アインシュタインの有名な言葉に「天才とは1%のひらめきと99%の努力」とある
が、この言葉はアインシュタインを追い回す記者に対してのコメントである。気を悪
くしたアインシュタインはこのコメントに関して補足解説をすることがなかったと言
う。

後に分かったアインシュタインの真意は、「天才とは1%のひらめきと、残りの99%
は、大人になっても子供の様なピュアな心を持つことが必要である」と言いたかった
と言う。

このルーキーズでは、大人たちによって汚された高校生たちが熱血教師により、再び
ピュアな気持ちを取り戻し、魂に火を燈され、夢を持つことの素晴らしさを体を張っ
て教えてもらった。ある意味子供たちから大人たちへのメッセージとも感じられる。

ラストシーンの子供たちからの言葉には、教師にとって最高のねぎらいであり、まさ
しく、教師では無く、「先生」だと感じた。館内からは多くの観客がすすり泣きして
いた。

「ルーキーズ卒業」⇒http://rookies-movie.jp/index.html

創業昭和四年 安城建築 浅井宏充