私共のお客様は、自動車関連をはじめ、GT-Rのメカニック、航空機、航空宇宙関係と様々な技術系のお客様がいらっしゃいます。先日、大型で特殊なベルトコンベヤー(砕石や大型木材破砕機等のベルトコンベヤー)を専門に手掛ける職人さんである豊橋のU様と久し振りにお話しする機会がありました。

U様は職業柄『物づくり』に対するこだわりは半端ではありません。
初めてお会いした時、「ツーバイフォーの建て方にしても、インチフィートモジュールの構造であっても、工場で造ったパネル式の建て方より、北米と同様の組み立て方で現場組みされたものの方が明らかに強度は上です」と言われたほどです。

そんなU様が、「私はラップサイディング(外装のよろい張り)が本当に好きです。なぜなら、ラップサイディングは、実に理にかなった外装仕上げだからです」と語ってくれました。

⇒昔通っていた校舎にも使われていて、何十年経っても格好いい。
⇒ラップ同士の重なりの陰影により、朝から夕方までの日の当たり方で表情が刻々と変わっ ていく。
⇒地震の揺れの際、構造体とサイディングは建材の性質が違うため、必ず異なる動き方をするはずである。しかし、サイディングの重なりにより、その部分で地震の揺れによる歪を吸収してくれる。家の甲冑(かっちゅう)がサイディングと考えられる。

昔も今も、ものづくりは、動物や植物をお手本にしています。空調のダクトは蛇。瓦やラップサイディングは魚の鱗。新幹線の騒音を低減したパンタグラフ(電気を架線から取り入れる部分)は鳥の羽。

上記の様なことを熱く語ってくれました。

創業昭和四年 安城建築 浅井宏充