前回ご紹介した私の友人の家は個人的な意見として彼の家は安城建築の傑作作品にノミネートしたい家である。日本人の心情に考慮したオープンプランニングの設計手法を用いてある極めて稀な家である。もう少し具体的に説明すると、米国の様にオープンな間取りにはしたいけど、玄関口で用件が済む不意な訪問者から家の生活が丸見えの家はちょっと・・・という方に配慮した間取りとなっている。

この相反することを、限られた面積内で華麗にクリアしている家は、日本中探しても無いのではと思う。

更にこの家の凄さはこれだけに留まらない。下記の様なことが可能とされている。

⇒玄関口で用件が済む(靴を脱がない方)不意な訪問者から生活は見えない。
⇒玄関口に立つ訪問者からは生活の様子を直視することは出来ないが、見せ場である階段、吹き抜け、通常使用しない訪問者専用のリビングの3つの見せ場を同時に観ることにより、訪問者は圧倒的な豊かさを体感できる。
⇒訪問者が靴を脱ぎ、ドアを開けること無く、一歩足を踏み入れるとお施主の生活空間である連続するオープンプランニング(連続する室内空間)の空間に入ることが可能となる。

勿論、玄関ホールから生活空間に至る間には構造上必要な壁以外の不要な間仕切り壁はない。

プライバシーの関係上図面をお見せすることは出来ないが、この間取りの造り方は、築10年経った今でも唸ってしまう。

創業昭和四年 安城建築 浅井宏充