私が建築に興味を持ったきっかけは小学生の頃に自転車でふらふらと出掛け、偶然見つけた既に使われなくなっていた和洋折衷建築でした。古くても道行く人の感性、琴線に触れる建物でした。

昔の駅舎にはこの和洋折衷建築が多用されていましたが、産業革命の代表選手だった頃の鉄道には、西洋から貪欲に学ぶ姿勢と旅情を駆り立てる様な懐かしく琴線に触れるデザインとして和洋折衷建築は最も適したものだったと感じます。

写真の駅舎は既に廃線となってしまった名鉄美濃町線の終着駅である美濃駅の駅舎です。約100年前の駅舎ですが、極めてデザイン完成度が高く、廃線となった後も街の人々の想いにより、保存され今でも大切に街のシンボルとなっています。

今度機会があったら道行く子供たちにこの駅舎について是非とも聞いてみたいと思います。子供の感性は大人より遥かに感度がいいですから。