安城建築

社長日記 2009.10.26

一番大切なもの

「一番大切なものを失った」
南田洋子を失った長門裕之の言葉が印象的だった。

誰もが避けては通ることの出来ない老。しかし、多くの人々が「最も理想とする美しい歳の重ね方」だと感じたのではと思う。

オシドリ夫婦と呼ばれたこの夫婦にも、山あり谷あり、長門の若し頃の過ちを経て最終的に人々から憧れる夫婦となった。その経緯に「人間らしさ」を感じ強く共感した。

長門の実話の中で、以前長門が映画づくりに失敗しその借金は4億となった。そんな状況にも関わらず、南田がもう1000万銀行から借り、長門に内緒でベンツを買ってきた。当然、長門は激怒。(当然ですね)

それに対し、南田が言ったことは、「俳優らしく生きていなきゃ」。
この言葉を聞いた長門の感情。男の私には物凄くよく解る。胸が詰まる思いだったと思う。何を隠そう、崖っぷちに立たされた男は実に弱くうろたえる。(女性は肝が据わる)

長門に限らず、私たちも夫婦となることで相手の人生を変えていき、自分の人生も変わっていく。ふたりだったからこそ乗り越えられたことも沢山ある。

長門と南田洋子の夫婦のあり方は、「生き方や人生の豊かさ」について、多くの学びになったことだろう。

創業昭和四年 安城建築 浅井宏充