安城建築

社長日記 2010.07.05

家をつくって一番嬉しかったこと

モデルハウスに家づくりを考え始められたばかりの方が見学に訪れた際、丁度同じタイミングで、弊社のお客様であるF様のご主人が事務所に立ち寄られていた為、F様に家づくりのことを少々語って頂いた。

その数日前、建物外観撮影の際にF様の奥様と少々立ち話をし、奥様から次のようなことを聞いた。
「遊びに来てくれるお友達の多くが、機能性のことばかりに関心があり、少し残念に思います」。
「機能性よりもっと大切な部分を感じない?とこころの中で思っています」と。

同様に通称瀬戸支店長(瀬戸のT様)からも、「リビングに通して、『大きなテレビ!』なんて言われた時には本当にガッカリします」と聞いたことがあります。

例えば、全館空調。日本での宣伝文句は、「家中どこに居ても快適な温度です」。
一方、北米では、人生で最も心の充足を感じる瞬間は家族との時間の共有であり、その為にオープンな間取りが必要不可欠であり、そのオープンな間取りを冷暖房する為には全館空調が必要だという考え方である。弊社OBの御二方も遊びに来るお友達にそのような事に気付いて欲しいと思っていると私は思う。

ほんの少しだけと思ってF様のご主人にお願いしたつもりが、結構な長時間に渡って語って頂いた。最後に私が「家をつくって一番嬉しかったことは何でしたか?」という問いに、
「妻の笑顔が増えたことです」と照れながらも満面の笑顔で言われた。続いて、「多くの人たちが大切なこととは何か?ということに気付かないまま家づくりを終えていると思います」とも。

帰り際、F様が私にこっそりと「せっかく安建さんに来たのだから気付かせてあげないと可愛そうですよね」と話された。

お客様の一番大切なもの(ソフト的な要因)の実現をする為に、我々チーム安城建築は家の完成度(ハード的な要因)を飛躍的に向上させる責務があるとあらためて感じた。

創業昭和四年 安城建築 浅井宏充