弊社のお客様であり、今では大切な友人でもある小崎先生と短い時間であるが、楽しい時間を共有した。
小崎先生は、以前、中学校の教壇に立ち美術を通し子供たちと向き合ってきた。子供たちの反抗や、怒りの裏には必ず深い悲しみがあると言った。「大人たちが目をそらさず、ちゃんと向き合えば必ず子供たちは分かってくれます。子供たちは安心したいんですよ」と。子供たちの深い悲しみに、共に涙するとても慈悲深い先生である。
同年代の方でなければ知りえないと思うが、「金八先生」で中島みゆきの「世情」がバックミュージックで流れながら、校舎に立てこもっていた加藤たちが逃惑いながら逮捕されていった。校内暴力が社会問題となったあの時代である。その時代を大人たちの矛盾を感じながら私は中学生活を送った。小崎先生の様な教師と出逢っていたら、もう少しまともな学生生活を送っていただろう。
現在、小崎先生は小学2年生を受け持ち、1枚の絵から子供たちが持つ無限の想像力と表現力を引き出すことに力を注いでいる。「昨日も、朝一人のこどもが、先生!こんなに厚い氷が張っていたよ?と見せてくれたんですよ、子供たちの日々の小さな発見や感動をできるだけ、大切にしてあげたい」と使命感を感じる様に話してくれた。
昨年にはご両親のご自宅も建てさせて頂き、スタッフ一同深く感謝。そして何より、学生時代から苦手な教師である小崎先生とこうして飲みながら、語り合える友人となることができ、とても嬉しく思う。
先生の願いでもある、「美術教育発展」の為に、この日記にてご紹介させて頂きたいと先生にご許可を頂いた。いつか何らかの形で、企業として先生の様な方を応援できたらと思う。
創業昭和四年 安城建築 浅井宏充