来週日曜日にご契約頂くお客様から、「そういえば、耐震性のことを一度もお尋ねしていませんでしたが、念の為に一度お聞きしたいと思っていました」と忘れていたかの様に言われた。実はこの様に耐震性のことを忘れていたかの様に質問される方ほど、とことん家づくりの勉強をされている。
あなたが時計を購入する際、(特殊な使用状況を除いて)時計が壊れないことを判断基準とするだろうか?時計は壊れないことは既に当たり前となっているのと同様に、手抜き工事がされていない限り、家も阪神淡路の震災程度では壊れないのは当たり前である。
わざわざそれを売りにするのも如何なものかと思う。「像が乗っても大丈夫です」=「この時計は壊れませんよ」と言っているのと同じである。
丈夫さだけが極端にハイスペックな家に暮らして本当に暮らす家族が幸せになれるのだろうか?家づくりの真髄は、家づくりを通して「暮らす家族の悦びや幸福感」を手に入れることだと思う。ただ、そこに気付く人は0.1パーセントも居ないのではと思う。耐震性、断熱性能、電気仕掛けの便利な設備、どれも魅力的だが、残念ながら人はそれだけでは心の豊かさを得ることは出来ない。
来週ご契約頂くこのお客様は既にそのことに気付かれていたことにとても驚いた。
家をつくることによって、暮らす家族の魂が悦びに変わる・・・「感性価値」を持たせたいと常々思っている。(「感性価値」は現在商標登録出願中)
創業昭和四年 安城建築 浅井宏充