先日、現場監督及び職人と共に海外視察にいって参りました。東北の震災のこともあり、行くべきか否かを直前まで悩みました。資金的な支援の他に、我々ができる支援は、自分たちの仕事をより研ぎ澄ませることだと考えました。
今回同行してもらった弊社の外装職人(度々私の日記に登場している職人)。この職人は私が知る限り、国内でトップクラスの職人で、極めて難易度が高い我々の要求にも私の想像を上回る出来栄えで納めてくれていますが、更に上には上があることを知ってもらいたいという想いがありました。
帰国の際、職人から、『日本では結構なレベルに達したかと思っていたが、今回の視察で、海外のレベルの高さに本当に驚かされました。まだまだ修行をしなければと思いました』
と感想を話してくれました。彼からこの言葉を聞いただけで、今回の視察の甲斐があったと感じています。
話は少し変わりますが、先日モデルハウスに来場されたお客様から、『安城建築さんの家は、他の会社が建てた家(同業他社様)とは明らかに違う』と言われました。その秘訣を少々お伝えします。
注文住宅をつくる際、多くの方々が使用する建材や設備等に気を取られがちになります。私が長年この仕事に取り組んで来て思うのは、建材設備選び以上にどんな造り手によって造られるのかを知ることが結果的にお客様の満足度が持続していることは事実です。
家づくりは、レストランで食事することと同じだと思います。いくら高級食材を使用しても造り手のコックが二流なら料理もそれなりでしょう。逆に高級食材を使用しなくても料理人が一流なら秋刀魚(さんま)を鯛以上に調理することもできるのです。
そして、一流を極め続けている料理人は、長い修行の期間を経た後も、日々研究、反省を繰り返し、常に向上心を持ち続けているはずです。
造り手や携わるチームメンバーの志とレベルの高さを持続していくことこそが私たち安城建築の企業価値であり、お客様が同じ様な形でも他とは違う部分として感じて頂けるのだと私は思います。
常に技を研ぎ澄ませ、更なる上を目指し、正しい輸入住宅をわが国に広めていく為に、チームメンバー共々日々勉強し続けています。
創業昭和四年 安城建築 浅井宏充