時折、新聞広告に折り込まれる二世帯住宅の中に不思議なプランがある。(大手メーカー)
それは一階部分の和室(老夫婦の寝室)の真上に若夫婦の主寝室がある間取りである。
一般的に米国の設計では、主寝室はガレージの直上や夜間使用されない部屋の直上に配置する。理由は夫婦生活の配慮であり、プロとして極めて当たり前のこととされている。
我が国の建築家や設計士の中で夫婦生活のことに配慮している人は極めて少ないと感じる。
ただでさえ二世帯の家族が仲良く暮らしていくことは難しいにも関わらず、夫婦生活までもストレスを感じる様になってしまう様な間取りは如何なものかと思う。セックスレスの夫婦が増えている原因ももしかしたら誰も相談出来ない上記の様な悩みがあるかもしれない。建築のプロである我々も責任の一端がある。
創業昭和四年 安城建築 浅井宏充