『日本の住宅業界は、ゴミを造っている様なものだな・・・』
その言葉の裏には、苦労して造り物理的には充分耐久性があると思われる建物が僅かな期間でスクラップ&ビルドを繰り返されてしまうことに対しての失意からの言葉だっただろう。
その当時、私は既に奉公先の会社の視察研修にて北米の築数十年を経ても素晴らしく美しい建物を観ていた為、自分たちも美しい建物を造れば簡単には壊されないと確信していました。そして、その確信を元に夢の実現を掲げチームメンバーと共に歩み近づいてくることができました。
先日、弊社会長(私の父親)がデザイナーの手塚氏に対し『手塚さんの夢はなんですか?』と尋ねると手塚さんは『解体されない建物を造ることです』と答えられたそうです。さぞかし会長も嬉しかったことでしょう。
私が思うに解体されないことは勿論、その美しい建物を見ることにより、感性に響き暮らす家族や道行く人々をおだやかな気持ちにさせてくれています。
創業昭和四年 安城建築 浅井宏充