先日あるご婦人のお客様がお越しになられ、「家づくりの過程で各会社からの囲い込みにより、家づくりが本当に解らなくなりました」と言われた。
プライバシーの関係上詳しくはお話し出来ないが、結婚予定の息子さんがいて、お嫁さんとの同居を前提に、新たに土地を購入し新築を考えられていた。
今現在、新築する土地も決まっていない状態で、各業者からは、「今が建て時、とりあえず『仮契約』だけでもして欲しい」と猛烈な売込みがあると言われた。
お話しの中で、まだお嫁さんになる方にはご相談されていないことを知り、私は「順番が逆ではないのでしょか?」とお伝えさせて頂いた。
「家を建てるということは、建てることが目的では無く、ご本人やご家族が幸せに暮らすことではありませんか?もっとゆっくりと時間を掛けて家づくりをご検討された方が宜しいのでは?もしかしたら同居しない方が幸せかもしれません」ともお伝えさせて頂いた。
現実的に、二世帯同居は非常にナーバスな為、最大限の配慮を建築側がするべきだと私は思うが、この様な『囲い込み』は同業者ながら実に残念な行為である。
以前、弊社がお手伝いした岡崎市のA様のご主人が「建築業界ほど不透明な業界はありませんね」といわれたことを思い出した。
私としては、フェアで正しく解りやすい情報提供をしていこうと考えている。
創業昭和四年 安城建築 浅井宏充