現場で、先日ご紹介した屋根職人がこんな話をしてくれた。
『安建の家はひとつとして同じ家がなく、正直難易度は極めて高いです。毎回、どの様に納めたらいい納まりになるかをいつも考えています。』
彼の言う通り、安城建築の家はマニュアルだけでは造ることができない。施工棟数を制限せざるを得ない理由もそこにあり、技術と信頼のおける職人芸を持った職人でなければ、お客さんの期待値を越えること出来ないし、我々もワクワクする作品とならないからだ。
屋根に上がり、彼の仕事を見て職人としての粋を感じた。誰も気付くこともない部分かもしれないが、よりいい仕事を残したいと思わなければ出来ない小さな工夫。目を凝らして見て欲しい。小さなクリップで屋根材が留められているのが解るだろうか?
急勾配屋根は何もかもが滑り落ちる。急勾配屋根の上で効率よく仕事をする工夫はさすが職人。
創業昭和四年 安城建築 浅井宏充