昨今多くの住宅が断熱性能を上げる為、壁面及び天井に吹付け断熱材を施工するケースが増えて来ました。しかしながら床下だけはスタイロフォーム等の断熱材を床根太(床を支える部分)にはめ込んでいく施工方法が主流です。
現在超高性能のスタイロフォームもありますが、一番問題なのは、スタイロフォームと床根太との隙間です。いくら性能の良い断熱材でも隙間が生じれば、カタログの数値には至らず、机上論でしかありません。
残念ながらスタイロフォームではいくら職人さんが手間隙掛けても多少の隙間が必ず生じます。その隙間はコーキング等で埋めますが、スタイロフォームの厚さ分充分に充填することは施工上無理と言えます。
上記問題点を解決するには、床下からのウレタン吹き付けしかありません。しかしながら、狭い床下からの施工はとてもとても大変です。私も時々潜りますので分かりますが、潜るだけでも大変にも関わらず、長く重たいホースを引き摺りながらの施工はとても困難を極めます。真夏の暑い中、原発の作業員の様な作業服で床下に潜る職人さんには本当に頭が下がります。
床下に硬質ウレタンを施工することにより、断熱性能は間違いなく向上しますし、完全な6面体構造になることで構造上も間違いなく強くなります。
時折、職人さん達からも安建はオーバースペックだと言われますが、机上の数値以上に見えない部分にこだわってしまうのも私の性分なので仕方ありませんね。
難燃性の硬質ウレタン施工の床下(隙間が生じない)
スタイロフォーム施工の床下(一般的な床下の断熱施工方法)