写真は建て方大工が屋根の上で合板を張っているワンシーン。下から作業を見ていると、いとも簡単に作業をしているかの様に思えるが、屋根の上に上るとスキーのジャンプ台に上った様な感じである。「こんなに急勾配だったのか!?」といつも思う。
これだけの急勾配の屋根になると、何かにつかまっていないと屋根から滑り落ちてしまう。
しかし、構造用合板を打ち付ける際、必ず片手には釘打ち機を持たなければならない。
釘打ち機の先端で微妙な合板のズレをトントンと修正し、最初の一発を決める。
先日も小鹿監督と外観デザインを煮詰める際、「多少勾配を急にした方がいいっかぁ~」なんて互いに簡単に言っているが、数度角度が急になることで、体にも負担が掛かり、作業性は極端に落ちる。造る方としてはたまったものではない。
以前、大工と一緒に屋根合板を張ったことがあるが、これだけの屋根の勾配で1日作業をすると足首と足の裏に激痛を伴い、まともに歩くことすら出来なくなる。屋根の上を機敏に動き回り、足が痛いだのなんのと愚痴も言わず・・・大工は凄いと思う。
この現場はのどかな岡崎市の山間あり、近くからうぐいすの鳴き声も聞こえ屋根に上ると更に山々の眺めがいい。大工はそれどころではないが・・・。
創業昭和四年 安城建築 浅井宏充