生涯現役を貫き通され、先日105歳で亡くなられました。二年程前、日野原先生が103歳の時、講演会にてお話を聞かせて頂き、先生の生き方に憧れた次第です。
ご承知の方も多いかと思いますが、先生は聖路加国際病院の名誉理事長であり、東京大空襲、よど号ハイジャック、地下鉄サリン等、想像を絶する様な過酷な現場に立ち向かわれた方です。
先生は、病気を治すという以前に、患者さんのこころに寄り添うことを実践されてきました。そのため、末期の患者さんも最期は先生はじめ、周りの方々への感謝の想いを抱きながらでも穏やかな気持ちで旅立たれたそうです。
以前、先生が出演されていたTVの対談で仰っていたことは、『これまで多くの末期の方の最期を看取ってきましたが、宗教観(ここでいう宗教とは特定の宗教団体のことではありません)の無い方、特に若い方はどうしても死を受け入れられず、その姿に私自身もとても辛かったと。
先生が常に多くの方に説いていたことは、命とは目に見えないもの。目に見えないものこそ、とても価値が有ります。どう生きるか、どうか自分の時間を困っている人の為に使って下さいと仰っています。
100歳を超えた先生は、患者さんはじめ、出逢う人々に私のパワーをあげますと握手されていました。おそらく先生は、ご自身の患者さんの感謝の想いが先生の心を共鳴、震わせそれが更なる先生の原動力の源となっていたと思います。
私も過去を振り返り、物質的なものが直接的に魂の歓びに繋がったことは一度もありません。心の底からから込み上げて来る歓びはいつも目に見えないものです。あなたは人生の中でどんな時に、心の底から熱いものが込み上げてきますか。