目地屋ってどんな仕事?と思う方も多いと思います。目地屋さんとは、レンガ目地を専門に施工する職人さんです。
以前から何度も左官さん(目地職人さんでは無い)がレンガの目地込みをしている処は見てきましたし、私自身も少し目地込みしたことがありますが、これが結構難しい。何が難しいかと言うと、目地材の水分量が多いと垂れてレンガが汚れてしまい、汚れたレンガを水で濡らしたスポンジで目地材を拭き取るのがかなり大変な作業です。拭き方が雑だとレンガの表面が乾いた時、白くなってしまうのです。逆に目地材の水分量が少ないとパサパサで上手く充填できないのです。
そして、しっかりと充填しないと小さなピンホールが出来てしまいます。じかし充填し過ぎると材料をムダに使用してしまいます。
私が見た瞬間、プロだと唸ったのは、その水分量と充填の量が絶妙なのです。水の量は、天候、風速、日射量と当たる面、当たらない面によっても異なります。これを職人の神業で目地材が流れることも無く、パサパサでも無く、ほんの僅かに目地からはみ出した目地材をハンドほうきで簡単に払い落とし、レンガを汚すこと無くスピーディー且つとても綺麗に仕上げていたからです。これは最先端のテクノロジーを駆使しても不可能だと思いました。