昭和2年に建築されたレンガ造りのレトロ冷凍倉庫が2ヵ月後に解体されることを知り、見納めをしなければと思った。
たかが倉庫。
しかし、機能性のみを追求した現代の倉庫とは比べ様がないほどに美しい。
たかが倉庫だが、この倉庫の建築に携わった技術者や職人の粋を感じる。
美しいものは時代を経ても美しく、感性に響く。
窓の上のレンガの積み方を見て欲しい。丁度石の橋の様に垂直荷重が左右に逃げ、構造力学に基づいている為、安定感を感じ外観デザイン的に観ても実に美しい。
別れ際、「お疲れ様でした」という気持ちでレンガに触れ、帰路に就いた。
レンガ冷凍庫近くの旧大浜警察署も実に懐かしさを感じさせてくれるとても美しいレトロな洋館
創業昭和四年 安城建築 浅井宏充