40代以上の方ならテレビコマーシャルの「磯田園のお茶♪」というフレーズは聞き覚えがあると思う。昨日、磯田園の創業者でもある名物磯田会長に同士と共に夕食をご馳走して頂いた。豊橋の先の田原に畑と工場を構えられ、お茶業界ではこの会長を知らないひとは居ないという。
ご年齢は78歳。現在でも早朝から茶畑に出掛け、お茶の葉に話し掛けながら仕事をされている。少々お話しさせて頂き、会長の凄さに直ぐに気付いた。ご自身の過去の功績を偉ぶらない、若者から学びたいという謙虚さは天下一品である。
会長の人生は波乱万丈。エピソードのひとつとして、創業間もなくの頃、大阪周辺の取引会社から集金を終え、そのお金(現在のお金で2000万円相当)を知人宅に預け一杯飲みに出掛け、その後、かばんを受け取りに戻り帰路に就いた。しかし、電車の中でそのかばんの中のお金が全て抜き取られていたことに気付いたという。直ぐに戻り、その知人に掛け合っても知らぬ存ぜぬ。翌日、警察に行くがどうして当日直ぐに来なかったのか!と逆に怒られ、帰りの電車の中で何度も命を絶つことを考えたと言われた。
家に帰り、奥さんに事情を話すと、「元々ゼロから出発したんだから、もう一度やり直せばいいじゃないの」と。
そのひと言に救われ、「よっしゃ、もう一度ゼロから立ち上がってやるぞ!」そう決心したと笑顔で語ってくれた。
弊社のお茶は今後、磯田園さんになるだろう。
磯田園さんのHP⇒http://www.isodaen.co.jp/
創業昭和四年 安城建築 浅井宏充