輸入住宅権威であり、私のメンターでもある戸谷英世先生にお越し頂き、社内勉強会をして頂いた。
ツーバーフォー工法を我が国に導入された第一人者であり、世界各国の住宅情報、知識は東大の教授をも凌ぎ、この先生の右に出る人はいないと建築業界に携わる者は口を揃えて言う。
人の名前にはその人の生まれて来た使命が隠されていると以前聞いたことがある。
戸谷英世。「戸」とは「家」を示し、「谷」は日本と住宅先進国との大きな「溝」。「英世」は、世界に貢献した野口英世。住宅後進国である日本と住宅先進国との住宅の溝を埋めるのが先生の使命だと確信する。
今から12年程前、弊社のモデルハウス完成披露パーティーの席で先生は言われた。
「初めて、安城建築がこれから取り組もうとしているこの図面を見た時、初めての試みでこれだけの住宅は正直言って無理だと思いました。しかし、今日この建物を見て期待を大きく裏切られました。この建物は極めて高次元で輸入住宅の文化思想を忠実に再現しており、私が知る限り、日本一の輸入住宅だと私は思います。この建物を安城建築が造ったことにより、この地域で輸入住宅に取り組む工務店のレベルは、安城建築を見習い一気に向上して行くでしょう」と。 その後、愛知を始め全国の輸入住宅に参入する業者の多くが戸谷先生の門を叩くこととなった。
あれから12年。輸入住宅を金儲けだけで取り組んできた業者は淘汰され、まじめに取り組んできた業者は先生の言われた通りになってきたと感じる。
私が長年、先生のファンであり続けるのは、私利私欲に走らず常に消費者のスタンスで考え、米国に比べ50年遅れていると言われる日本の住宅産業の建て直しに人生を捧げているからである。正しさを貫き通す為、時として、10名を超える弁護士で武装する住宅会社に対しても、消費者を守る為に先生はたった一人でも受けて立つ。その正義感に感銘している。私は可能な限り、先生の夢の実現に協力をしたいと考えている。
先生曰く、日本の住宅(輸入住宅も含めて)は、まだまだ国際水準の住宅にはなっていませんと言う。モデルハウス完成から12年ひと回り。先行き不透明な時代でも、あなたとあなたの家族がこころ豊かに暮らせる住宅を提供する為、安城建築は新たなステージに登り始めています。
創業昭和四年 安城建築 浅井宏充