先日海外研修に行ってインテリアコーディネートに関してあらためて感じたことがある。それは、カメラを向けた方向全てが絵になると言っても過言ではない程素晴らしいということだ。
日曜日に弊社を選ばれたK様からとても大きな気付きを頂いた。K様は海外生活も長く、滞在中から住宅やインテリアに関心を持ち、いつもインテリア番組を観ていたという。(その様な方に選ばれてとても光栄に思う)
K様曰く「日本のインテリア写真は引きの写真が多いが、北米のインテリの写真は引きがない」。
極めて鋭い観察力だと私は唸った。
確かに日本の住宅雑誌や住宅会社のパンフレットを見ると一見関係のない小物等が物凄くズームアップして撮影されているシーンが多い。しかし、北米のインテリア雑誌には日本の様にズームアップされた写真は殆ど見当たらない。室内のインテリア全体がフレームに納まっている。
日本の場合、インテリア全体を撮影してしまうと絵にならない為、小物のズームで誤魔化している訳である。逆に北米はコーディネートやデコレートのレベルが高い為、全体で撮影しても完璧な絵になる。
残念なことに、日本のインテリアコーディネーターのレベルは極めて低い。その証拠に、国内の超高級ホテルといわれるインテリアを日本人が手掛けた事例は極めて少ない。
私の経験上、北米のインテリアとデコレートを同等レベルで再現できる日本人コーディネーターに国内で出逢える確立は1万分の1以下だと思う。
創業昭和四年 安城建築 浅井宏充