ドライウォール職人は、このペーパー掛けが最も大変な作業だという。

猛暑の中でのペーパー掛けは、汗とパテの粉でネトネトのドロドロになる。

私には極めて平滑な面に仕上がっていると思われる壁面を彼らは何度も何度も納得のいくまで丁寧にペーパーを掛けていく。

「ペーパー掛けの日は、家に帰りにくいんだよなぁ」と笑いながら言った。

追伸、職人曰く、日本のパテと彼らが使用する輸入のパテは明らかに違うという。日本のパテはフォースター(ホルムアルデヒドの最高安全率を示す)にも関わらず、パーパー掛けの際、目に入ると激痛がするらしい。机上論より、職人の生の声の方が真実だと私は思う。品質、職人や暮らす方のことを考え、輸入のドライウォール専用パテを使用している。

創業昭和四年 安城建築 浅井宏充