安城建築

家づくりコラム 2024.06.03

施工実績の確認

私の師匠であり、国内で最も海外の住宅を研究され続けた戸谷英世先生曰く、施工実例と細部の納まりを見ればそのビルダーの技量がどの程度の会社かを一瞬で判断できると言われます。特に海外の伝統様式のデザインを用いた場合、デザイナー・現場監督・職人の技量に大きく左右されると仰っています。

住宅会社によっては、HP等に海外の住宅を掲載し、あたかも自社で施工したかの様に掲載することに対し、ユーザーへの偽りであり、大変失礼だと戸谷先生は仰っていました。

特に多いケースとしてFC加盟店の場合、全くの建築初心会社でも本部の施工例をあたかも自社の施工実例の様に使うケースは当然の様に多いと言えます。

余談ですが、極稀ですが同業他社のデザインをそのまま盗作し、ひと昔前の隣国の様な会社もある様です。そこまでして受注を取ろうとする理由は相当経営状況が逼迫しているとしか思えません。例えお客さんからのリクエストであっても、お客さんの将来を思えば、引き受けるべきでは無いと思います。その様な家で育てられたお子さんが可哀想になります。

いずれにしても気になる会社の実際の施工事例を沢山見て細部までしっかりと考えられ施工されているかを確認する必要があると思います。

そして重要なこととして、正しいデザインを事前に理解するという事です。知らず知らず造ってしまった結果、家族の誇りとしようとするマイホームが、デザインの完成度が低いことにより、後々、家族の自尊心を傷つけられることは絶対に避けたいと思うからです。