安城建築

家づくりコラム 2024.06.03

見落としがちなこと

価格の裏側には、『なるほど、そういう理由な訳ね・・・』があります。

超ハイスペックを売りとする業者さん、確かにスペックは凄いです。しかし窓の数がアパート並に極めて少なく、且つ小さいケースが多いです。その理由は、壁に比べ窓での熱損失が大きく、且つ気密性を高める為のコストと手間が掛かる為です。ローコスト系の建物も同様コストを下げる為に窓は建築基準法ギリギリまで窓を少なく、小さくしています。

天井高さ

近年、できるだけリビング、キッチンをオープンで開放的な間取りが人気となっています。その様な場合、注意したいのは天井の高さです。人は広い空間だと目の錯覚により天井が低く感じてしまいます。例えばスーパーマーケット。通常天井の高さはさほど感じませんが、あらためて天井の高さを見てみて下さい。案外高いと認識されるかと思います。家づくりのコストを考えた時、勿論天井高さが低い方がコストは抑えられます。しかし、オープンな間取りで通常の天井高2m40cmにした場合、少々圧迫感を感じてしまいます。

断熱材

断熱性能向上が国の指導によって急速に進められています。その為、これまでグラスウールやロックウールからより性能の高い硬質ウレタンに切り替わってきました。この硬質ウレタン、同じ呼び名でも全く異なる2種類のものがあります。『次世代フロンの50倍発砲』と『水発砲の100倍発砲』のものがあります。性能は大きく異なり、水発砲のものはノンフロンの半分の性能となります。又、水発砲の場合、気泡が連続している為、水蒸気の移動が生じ壁体内結露の心配がある様です。

上記に加え断熱材と耐震性との関係性をご存知の方も少ないと思います。例えば次世代フロン断熱材を壁の内側から構造用合板に吹き付けた場合、粘着力が強力且つ固まると非常に硬くなる為、建物の剛性が極めて高くなり、驚異的に地震に対して強くなります。(水発砲の場合、サクサクで剛性は出ません)

残念ながら耐震性能を数値化する際、上記の違いを数値に加えるルールが無いことにより、数値として表示することは出来ませんが、身体で感じて仕事をしているベテラン大工さん曰く、地震で倒壊することは考えられないと断言していました。尚、次世代フロンのデメリットとして建物の解体時に分別が極めて難しいということがあります。

無資格

現場管理コストを削減する為に、現場管理及びコーディネートの無資格者による場合も聞きます。医師免許のない方に手術を依頼する勇気はありますか?